アジア経営学会

会長挨拶

アジア経営学会会長就任のご挨拶

 アジア経営学会第22回大会(開催校:立命館大学大阪いばらきキャンパス、開催日:2015年9月11日~13日)での会員総会・理事会において会長にご選出いただきましたので、ここに会員の皆様にご挨拶を申し上げます。これから3年間、アジア経営学会の発展のために、皆様のご協力を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

 アジア経営学会は1993年10月1日に創立されましたが、その時期はアジアの時代ないし環太平洋の時代の到来が叫ばれていました。創立から22年が経過した今日、アジアの時代を疑うことができません。学会の大会統一論題は、これまでのアジアの経済と経営の変化に富んだ発展の歴史を十分に裏付けています。『アジア経営研究』はその歴史の一歩一歩をしっかりと踏まえてきた知的資産ということができると思います。

 アジアの経済と経営は、今また、大きな転換点を迎えています。およそ10年前にはGDPで日本の半分であった中国は、すでに2倍の規模にまで拡大しています。その中国も新たな転換点を迎えつつある。第二次産業から第三次産業への政策の重点移動、賃金コストの急上昇、TPPによる原産地基準などによって、現地に進出している日本企業にとっても中国経済との関係やASEAN諸国とのサプライチェーンの再構成などが進んでいくと考えられます。

 日本はアジアの経済・経営と密接にかかわり、また世界はそのアジアと密接にかかわっています。我々の仕事や生活はこれらの関係に深く影響されることになっています。その意味でも、アジア経営学会が果たしていかなければならない役割は大きいものがあります。どうか会員の皆様には、それぞれの専門分野を通じてアジア経営学会の活動を支えていただき、学会の発展にご貢献・ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げ、会長就任のご挨拶に代えさせて頂きます。どうかよろしくお願い申し上げます。

2015年9月
小阪隆秀(日本大学)